11月6日 決算特別委員会

◆委員(井上ノエミ) 
 まず、174ページの中学生の海外派遣事業についてお伺いします。
 先日、今年の派遣生の帰国報告会が行われました。私は参加できなかったのですが、派遣生は発表を英語で行い、発音は大変きちんとしていて、英語力も相当伸びていると聞いています。中学2年生としてはかなりのレベルの英語力だと思います。オーストラリア派遣期間はわずか10日間ですが、事前準備の英語研修等、帰国後の研修など、相当努力した成果だと思います。関係者の方も相当尽力されたと思いますので、敬意を表したいと思います。今回、派遣された中学生が英語を取得して学校、地域の国際化に貢献できれば大変すばらしいと思います。
 そこで、昨年の派遣生の成果についてお伺いします。
 今、中学3年生ですが、帰国後に英語を一生懸命勉強して英検を取得した生徒もいると思いますが、いかがでしょうか。

◎指導室長(横山圭介) 
 平成30年度派遣生の帰国後の実用英語技能検定の取得状況です。派遣生20名中15名が合格並びに取得しております。その内訳として、3級が6名、準2級が6名、2級に3名が合格しているという成果が出ております。

◆委員(井上ノエミ) 
 今回参加した派遣生にも是非英検を受けてもらいたいと思います。恐らく2級に受かる生徒もいると思います。2級は高校卒業レベルですから、他の生徒にも大変よいロールモデルになります。派遣生が目に見える形で実績を残せば、税金での海外派遣も区民の皆さんも納得していただけると思います。是非今後も教育委員会として、派遣生の方の英語学習をサポートしていただきたいと思います。
 そこで、お伺いしますが、これまでの派遣生のフォローアップについては何か今まで実施していますか。また、何かやる計画があるのかお伺いします。

◎指導室長(横山圭介) 
 今年度の派遣生につきましても、英検受験については積極的に行うよう働きかけています。また、派遣生の現地で培った語学力が各学校の授業等で英語教師や、あるいは外国人講師との会話の中で発揮されることで、本人の英語力の向上とともに、他の生徒に対するよい影響にもなっていくと考えております。
 また、中学2年生につきましては、TOKYO GLOBAL GATWAY等で英語体験施設を活用する機会もございますので、その中でも派遣生がリーダー役を務めていくと考えております。
 また、本年度の派遣生は次年度、海外派遣研修が実施された場合、その際の派遣生の研修に参加することで、自らの現地体験を次の派遣生に伝える形で、更に自分たちの体験を活用する機会という形で設けております。

◆委員(井上ノエミ) 
 今回は派遣生が英語の発音で大変進歩をしていると思います。派遣生も前の派遣生から発音が悪いと通じないと教えられていたようです。そのために一生懸命練習したと思います。日本の英語教育では、英語の音声の指導を軽視していることに大きな問題があります。これは発音だけではなく、イントネーションやリズムも含めてです。その意味で、今回の派遣では大きな成果を上げたと思います。今後は今回の経験を墨田区の英語教育で生かしていただきたいと思いますが、どのように考えていますか、お伺いします。
 また、生徒だけでなく、英語の先生の音声教育も大事だと思います。できれば英語の先生の派遣プログラムをつくっていただくのが一番よいのですが、それが無理でも、派遣生のように5時間ぐらいの研修でもかなり成果があると思いますが、ご見解をお伺いします。

◎指導室長(横山圭介) 
 派遣生につきましては、帰国後、区で行いました報告会のほかに、各学校の文化祭等の機会を設けて報告会を行っておりますし、こちらについてもやはり英語で行うということで、やはり海外派遣の成果を他の生徒に還元する機会となっております。
 また、先ほども申し上げた学習、普段の教科授業の機会や外部での体験の機会、また、ICT機器を活用して現地校と交流するような取組も行っておりますので、そういうような際にもリーダー役を務めるというようなことで、派遣生自身の英語力を活用するとともに、そのことが他の生徒に広がっていくように考えております。
 教員の研修につきましてですが、中学校英語の授業は原則としてオールイングリッシュで行っていくことが方針となっておりますので、国が行っております研修に参加した教員による還元の研修や、あるいは、都の教育委員会が行う中学校英語科教員対象の研修等の受講を通して、英語の音声の能力も高めてまいります。
 また、中学校の教育研究会の外国部会と連携して、教員の指導力向上については努めてまいります。

◆委員(井上ノエミ) 
 次に、学校や課外活動での体罰に関してお伺いします。
 墨田区では、幸い体罰の事件は起こっていないようですが、最近の状況をお伺いします。
 また、東京都教育委員会では体罰防止のガイドラインを作成しています。そして、体罰根絶のための教員研修体系も決めています。
 そこで、お伺いしますが、墨田区ではこの教員研修は毎年実施されているのでしょうか。また、体罰ガイドラインは先生方に徹底されているのかお伺いします。

◎指導室長(横山圭介) 
 まず、最近の状況についてということですが、最近の体罰事案は発生しておりません。
 次に、体罰根絶のための研修の取組ですが、こちらについては毎年夏季を強化月間にいたしまして、教員がそれぞれの経験や職層に応じて、必要な服務知識、倫理感等を身に付ける研修を各学校で確実に行っております。
 また、体罰防止のガイドラインを教員に徹底しているかという質問につきましては、初任者、新規採用者研修会等の悉皆研修、部活動指導者講習会において、東京都の体罰ガイドラインを周知しております。講義や演習を通して、体罰を未然に防止するための取組について徹底を図っております。

◆委員(井上ノエミ) 
 次に、部活などの外部指導者の体罰防止についてお伺いします。
 運動部などではOBなどの外部指導者が来て指導する場合があると思います。高校の運動部などでは外部の指導者の体罰が時々問題になります。墨田区の小・中学校では、部活に外部の指導者はいるのか。また、いた場合には、その指導者にもしっかりこのガイドラインを理解してもらう必要があると思います。ご見解をお伺いします。

◎指導室長(横山圭介) 
 まず、本区の区立学校で指導を行っている部活動の外部指導員についてですが、10月末段階で小学校で延べ13人、中学校で延べ57名となっております。また、今年度より部活動の実技指導のほか、大会引率等も可能な部活動指導員を中学校1校に1名配置しているところです。
 これら指導員の雇用時には、学校管理職が雇用内容等の確認に併せて、体罰や服務事故防止、生徒の安全確保に関する事項について指導を行い、指導者として求められるコンプライアンス、倫理規範の徹底を指導しているところです。
 また、これはなかなか強制できないところではございますが、可能な限り教員に対して行われる服務事故の防止の研修についても、参加、あるいは資料の確認等を行って、教職員と同程度の認識をしっかり持っていただくようにしております。

◆委員(井上ノエミ) 
 次に、東京都教育委員会は体罰防止活動の一環として、平成27年度から部活動の顧問教員を対象に、すぐれた部活動の指導教員に対して、グッドコーチ賞を付けて、表彰しています。昨年度は38名の先生が選ばれました。墨田区からは桜堤中学校の吹奏楽の顧問教員の林先生が選ばれています。大変すばらしいことだと思います。多くの教員が林先生の経験から学ぶことがあると思います。また、区民の皆さんも知りたいと思います。是非何かの機会に林先生にご経験をお話いただきたいと思いますが、いかがでしょうか、お伺いします。

◎指導室長(横山圭介) 
 グッドコーチとして表彰された教員の経験を聞くことは、多くの教員にとって大変有意義なことであると思いますし、部活動指導の充実につながる取組であると考えております。ただ、ご紹介のありました教員につきましては、既に区外に異動しておりますので、本年度実施した部活動の指導者講習会におきましては、平成28年度にグッドコーチ賞を受賞した教員を講師に招き、一人ひとりの生徒が生き生きと取り組める部活動指導のあり方について講義をいただきました。
 受賞した教員の話から学ぶことは大変多いということで、受講した教員も感想を述べておりますので、今後も広くすぐれた指導事例等を各教員が認識できるように工夫してまいります。

◆委員(井上ノエミ) 
 最後に、177ページの夏季プール指導費に関連してお伺いします。
 学校での水泳の授業ですが、最近、民間のプールで実施する実態が増えてきているようです。生徒からは、教え方がうまいとか、雨でも入れると大変評判がいいようです。教員にとっても負担が減ります。また、財政的にもプールの維持管理費を考えると、外部委託したほうが安いようです。墨田区でも是非将来的に検討してみてはどうかと思いますが、ご見解を伺います。

◎指導室長(横山圭介) 
 民間のスイミングスクール等を活用して水泳指導を行う自治体があることは認識しております。専門指導者による技術指導が可能となることや、プールが屋内にあるため、全天候での実施が可能となること、学校プールの維持管理費の削減等が利点として挙げられると考えております。
 一方で、各学校からプール施設までの移動時間、移動手段、移動の際の児童・生徒の安全確保等、さまざまな課題もあり、現状において、効果的に活用できる環境にあるのは限られた学校となっております。他の自治体の導入事例等も踏まえ、本区において導入可能かどうか研究してまいります。

○委員長(坂井ユカコ) 
 以上で、新しいすみだの質疑を終了いたします。